公益社団法人 日本薬剤師会

薬剤師会における用語定義について

2005.11(平成17年11月)

本会では、平成13年4月に作成した「薬局・薬剤師のための調剤事故防止マニュアル」において「調剤ミス」、「調剤過誤」、「調剤事故」の用語を定義していたが、平成17年11月よりこの度これを改め、以下のように定義することとする。

  • 調剤事故

    医療事故の一類型。調剤に関するすべての事故関連して、患者に健康被害が発生したもの。薬剤師の過失の有無を問わない。
  • 調剤過誤

    調剤事故の中で、薬剤師の過失により起こったもの。調剤の間違いだけでなく、薬剤師の説明不足や指導内容の間違い等により健康被害が発生した場合も、「薬剤師に過失がある」と考えられ、「調剤過誤」となる。
  • ヒヤリ・ハット事例(インシデント事例)

    患者に健康被害が発生することはなかったが、“ヒヤリ”としたり、“ハッ”とした出来事。患者への薬剤交付前か交付後か、患者が服用に至る前か後かは問わない。

以上の用語の定義は

  1. 厚生労働省:患者誤認事故防止方策に関する検討会報告書(1999.5.12.)
  2. 厚生労働省:リスクマネジメントマニュアル作成指針(2000.8.22.)
  3. 文部科学省:国立大学附属病院における医療上の事故等の公表に関する指針(2005.3.3.)

に準じたものである。